余財 雄大

時代を捉えて百貨店の魅力とリアルを伝える

2013年4月入社
コーポレート部門 人事TM 採用担当

入社する決め手はなんだったのでしょうか?

天満屋の採用担当者との出会いが大きなきっかけでした。東京の大学に通っていた私は、希望する業界や勤務地もまだ全然定まっていない頃に、都内で開催された大規模な合同企業説明会に参加しました。その中にUターンブースがあったので、地元岡山の企業の話も少し聞いてみようかという感じで立ち寄ったんです。その時にタイミングよく天満屋の採用担当の方といろいろお話ができたのですが、会社の説明を受けるというより、就職活動の悩みや相談を純粋に聞いてくれて、気持ちがスッキリしたんですね。そのことがずっと印象に残っていました。

それからしばらくして、まだ就職活動の方向性も定まっていない中で、とある百貨店の方から話を聞く機会がありました。
「お客様の期待以上のサービスを提供することで初めてそこに感動が生まれる。私たちは満足ではなく感動をお届けするのが仕事である」「百貨店はお客様が欲しいと思うものを提供するし、それがまだ世の中になければ自分たちで作るんだよ。だからモノを売る仕事だけでなく、モノづくりの仕事も非常に重要なんだ」と。
それを聞いて、純粋にすごくかっこいいなと思ったんです。自分の中でそれまでぼやけていた視界が、カラーでくっきりし始めたといいますか。自分がやりたいことはこれだと思って、百貨店で働く自分の姿が想像できたんですよね。その時に、合同企業説明会で話を聞いた天満屋のことを思い出して、それで就職先として意識するようになりました。

どんな仕事をしていますか?

主に、採用と労務の仕事です。労務については、天満屋グループ各社の給与計算、人事手続き、年末調整などを担っています。

採用に関しては、いかに天満屋の仕事の面白さや魅力を学生に知ってもらうかが私の使命だと思っています。今の学生たちにとって「百貨店で働くこと」は、多様な選択肢のうちの一つに過ぎません。業界人気も決して高いわけではないのが現在の立ち位置です。
一方で、自分がこれまでに天満屋で経験してきた仕事はすごく楽しかったですし、人気企業に就職した大学の友人とお互いの仕事の話になった時も、自分が行っている仕事は実際遜色なかったですし、むしろ影響力は大きいなと感じましたね。
そういうこともあって、学生には私自身が天満屋に入社して実際に経験したことや知ったことを伝えるように意識しています。たとえば百貨店の仕事は「対面接客・販売」というイメージがあると思うのですが、実はそれだけではありません。天満屋では、街づくりやモノづくりにも携わることができます。外から見える表面的な部分だけではなく、そういう深い部分のことについても知ってもらえたら、百貨店へのイメージや考え方が変わるかもしれないなと思っています。

余財 雄大

どんなときに仕事のやりがいを感じますか?

人事チームに配属されるまでは食品部門を担当していたのですが、モノづくりへのこだわりに触れた時に、百貨店ならではのやりがいを感じましたね。
私たちはお求めやすい価格の商品をいかに仕入れるかではなく、モノの中身に徹底的にこだわるというアプローチも可能です。食品であれば、素材だったり、製法だったり、品質だったり……。“ストーリー”がある商品を売ることができるのが、小売業の中でも百貨店の醍醐味だと思っています。

たとえばジュースでも、一本あたり150円、200円で買える商品がある一方で、2,000〜3,000円ほどするものも扱っています。そしてその金額にはそれだけの理由があるわけです。「素材は一年の中で最も美味しい時期に獲れたものでかつ、品質の良いものだけを使っています」みたいな、こだわりですね。
私が食品バイヤーをしている時に、ある飲料メーカーの社長さんから、「作っている商品に自信を持っているからこそ、スーパーでもコンビニでもなく、百貨店で売りたいんだ」という話を聞きました。いち百貨店人として、その様に思っていただけているのは非常に嬉しかったですし、私自身も、商品の良さだけではなく「商品の背景のストーリー」までお客様に伝えていかなければと思いました。

思い出に残っている業務エピソードはありますか?

採用担当になってからのエピソードでいえば、ある年の採用選考が特に思い出に残っています。5〜6人の学生が一つのグループになってテーマについて議論する「集団討論」を実施した時のことです。 集団討論において良い評価を得る学生といえば一般的に、「議論の中心にいて、議論をさらに深めることに貢献できる人」だったりしますが、私が採点を担当していたグループのある一人の学生が、周りと比べて全くといってよいほど喋らなかったんですよね。メンバーとのテンポも合わないし、自分も上手く喋れないしという感じで、本人も途中から諦めた様子でした。私は後ろからその様子を見ていて、「なんかもったいないな」と感じたんです。 討論の結果だけでその学生を〇か×かで判定すると、正直「×」でした。でも私の中では引っかかる部分があって、「討論では本来のパフォーマンスを出せていなかったかもしれないので、もう一度会ってから判断すべきだ」とプッシュしたんです。それで次の選考に進むことになって、結果的にその学生は内定まで勝ち取りました。 何がその時に引っかかったのかはわかりませんが、入社後も活躍している姿を見ると嬉しくなりましたね。それと同時に、採用の難しさや奥深さを感じた出来事でもありました。

余財 雄大

今後の目標について教えてください。

デジタル化の推進です。天満屋は200年近い歴史のある百貨店ですから、地元のお客様との結びつきが強い反面、お客様に見えないところで実はまだまだアナログな部分も多いなと感じるんですよね。今の時代との差を感じる部分に関しては、どんどん改善していきたいと思っています。

それと方向性は違いますが、「天満屋バスステーションの屋上をスケートリンクにする」みたいなアイデアを形にできたら面白いなとも思いますね。これは例え話ですが、もっと天満屋に人が集まってくれたらいいなという思いを込めて、そういう天満屋のアイコン、シンボルのようなものが加われば、この街がいっそう盛り上がりそうな気がします。

会社の魅力について教えてください。

子育てと仕事の両立を後押ししてくれるところです。現在私は課長職に就いていますが、実はここ2年ほど短時間勤務をしています。それまで男性で短時間勤務制度を活用している社員はいなかったのですが、2人目の子どもが生まれたのを機に取り入れてみることにしたんです。フルタイム勤務よりも少し早く帰宅できるので、夕食の準備と子どものお世話を妻と分担してできるようになりました。

余財 雄大

就職活動をしている学生に向けてメッセージをお願いします。

自分の就職活動を振り返ってみた時に、「偶然の出会い」というのがキーワードになっているような気がしていて。人生もそうですが、就職活動も何が起こるかわからないと思うんですよね。私の百貨店業界への興味の入口は、偶然行ったイベントで、偶然座ったブースにいた採用担当者から偶然聞いた話、だったわけです。そうやって偶然の出会いが積み重なって今があるんだと。ですからその偶然の出会いのためにも、学生のみなさんにはたくさん足を動かしてほしいと思います。頑張ってください。

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