新免 典正

店頭とWEBの垣根を超えたおもてなしを

2007年4月入社
岡山本店 販売計画TM WEB担当

入社する決め手はなんだったのでしょうか?

大学では都市政策を専攻していたので、将来は地元の街づくりに貢献したいという思いがありました。そこで本当は公務員になりたいと思っていたんです。しかし当時は就職氷河期で、募集自体がなくなってしまい受験すらできませんでした。結局、就職先を一から考え直すことにしました。

「街づくりに貢献したい」「街を元気にする仕事に携わりたい」というところから想像を膨らませて、街の“ランドマーク”が賑わえば、街全体もおのずと元気になる。結果的に街づくりに貢献したことにもなる、と考えたんです。そのランドマークこそが、私にとっては天満屋でした。

子どもの頃の休日といえば、家族三世代で天満屋に出かけるのが楽しくて。その当時は屋上に遊園地があったので、おばあちゃんとおかあさんが買い物をしている間に、よく遊びに行っていました。ワクワクする場所というイメージがずっとありましたね。

どんな仕事をしていますか?

天満屋ネットショップの企画・運営や、ホームページの管理が主な業務です。ネットショップであれば、年間計画を立てたり、収支計算をしたり、歳時記の企画を考えたり。時にはシステムの開発・改修を行うこともあります。

百貨店がネットショップを運営するのは、ブランドとしての役割が大きいと思っています。たとえばギフトを贈りたいと考える人がいたとして、今の時代、どこでも同じものが買えると思うんですよね。そんな中でも天満屋のネットショップが選ばれるのは、「天満屋の包装紙をかけて贈る」ことに対する信頼と価値を感じていただいているからではないでしょうか。だからこそ私たちは、そのことに誇りと責任を持ち、確かな商品をお客様のもとまでお届けすることに全力を注いでいます。

新免 典正

どんなときに仕事のやりがいを感じますか?

天満屋に対するお客様の期待に応えるために、努力を続けていくことがやりがいにつながっています。WEB担当としてその期待に応えるという意味では、店頭とWEBの垣根を超えたおもてなしをしたいと考えています。

たとえば来店されたお客様に対して、よりパーソナライズ化されたメールでフォローアップしたり、逆にネットショップを訪れたお客様が後日来店された際には、最適なご提案ができるようになったり。そんなことを考えながらさまざまな方法でアプローチしていくのが、現在の仕事の難しさであり、やりがいでもあります。

思い出に残っている業務エピソードはありますか?

入社3年目の美術お得意先SC時代のことです。 部署異動が決まり、お世話になったお客様へ異動の報告とお礼の挨拶回りをしていました。その中に、これまで何度となく訪問させていただきながら一度もお買い物をされなかったお客様がいらっしゃいました。 「この度異動になりまして、本日が最後となります。こちらは次回の展示会の案内です。私はいないのですが、もしよろしければお立ち寄りください」とカタログをお渡しすると、そのお客様は無言でページをめくり始めました。 しばらくして突然、「このカタログで一番高いのはどれなあ」と声をかけられました。「それはもう、表紙に載っているこちらの壺です」と答えると、「わかった、こうちゃる(購入してあげる)」と一言。 つづいて、「なんでワシがこうちゃる(購入してあげる)か、わかるか?」と訊かれました。「いえ、わからないです」と、こちらも正直に答えると、「ワシは今まで買ったことがなかったじゃろうが。それでもめげずに毎回毎回来てくれとったろう。ワシはお前に惚れたんじゃ。そろそろこうちゃろうかと思っとった時じゃったけど、今回異動になるちゅうことじゃから、だからこうちゃるんじゃ」と。 それを聞いた瞬間に、ぼろぼろと涙がこぼれて、本当に嬉しくて。「ありがとうございます」と。お客様の前で男泣きしてしまいました。

今後の目標について教えてください。

WEBにおいても、お客様と作り手の“架け橋”でありたいと思っています。商品の品揃えであったり、ページ構成にしても作り手の思いがきちんと伝わるように改善したりして。

そういう思いに至った一番のきっかけは、美術担当時代の経験ですね。たとえば一つの壺でも完成させるには、「土練り三年、ロクロ十年」といわれるほどの膨大な時間をかけて身につけた技術と、数多くの工程を要します。その価値を値段だけで提示するのではなく、背景のストーリーまで含めてお客様に知っていただく。店頭では接客の時にお伝えすることはできますが、それをいかにWEB上で実現できるかということを常に考えています。

会社の魅力について教えてください。

若手でもやる気があればどんどん仕事を任せてもらえるところでしょうか。私は入社4年目を迎えるタイミングで、百貨店の共同仕入れ機構に出向させてもらえることになったのですが、当機構への出向としては異例の若さだと聞きました。

もともと出向したいと思っていたわけではなかったのですが、天満屋に入社してからは、「採用の仕事に携わりたい」「教育担当もしてみたい」と思うようになっていて、社内の自己申告制度を活用して入社3年目くらいから手を挙げていたんです。
そうしたら、「天満屋の教育担当ということではないけど、東京に日本全国の百貨店従業員の教育に携われるポストがあるから、やってみない?」と声をかけてもらえて。ぜひやってみますと。当時は右も左もわからなかったのですが、他の百貨店の課長や部長に混じって、教育関連のセミナーなどを企画・運営していました。

その時の経験が今の仕事にも活きていて。「天満屋のネットショップの未来を語る」ことも私に求められている役目だと思っているのですが、そうした時に、社長や役員に対していかにプレゼンをするかが重要になってきます。東京出向時代に培ったコミュニケーション力やプレゼンテーション力、資料作成スキルがものすごく役に立っています。
会社にそういう経験をさせてもらったからこそ、現在は部下に対しても、「まずは自分の考えを話してみて」というスタンスで積極的に仕事を任せるようにしています。

新免 典正

就職活動をしている学生に向けてメッセージをお願いします。

就職活動においては「軸」を持つことが大切だと思っています。
私自身、学生の頃はさまざまな業界を見るようにしていましたが、「街づくりがしたい」という思いがあったので、街を元気にできる仕事という軸を持っていました。そうすると、どの業界にアプローチする時でも、自分の思いをブレずに伝えられるといいますか、結果的に就職活動がしやすくなったんです。

特定の業界で「私は絶対にこれがやりたい」というのが決まっている人なら別ですが、まずはいろんな業界を見て決めたいという場合は、その中でも「これがやりたいから御社を受けたんです!」というのが言えると強いですよね。まずは自分の中での軸、ポリシーを見つけてみてください。

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