美術画廊VRギャラリー

美術画廊
巴里で愛された異邦人 藤田嗣治 展
会期
12月10日(水) → 12月15日(月) 
最終日は午後4時閉場
藤田嗣治は、20世紀前半のパリ画壇で国際的な喝采を浴びました。27歳で渡仏、パリではモディリアーニやピカソらと交流し、「エコール・ド・パリ」を代表する画家として瞬く間にその地位を確立しました。
彼の最大の魅力は、洋画でありながら日本画の繊細な筆致や墨の表現を融合させた独自の画風、特に「乳白色の肌」と称される、陶器のような光沢と温かみを持つ人物がです。この独自の技法は世界中の批評家やコレクターから絶賛され、一躍時の人となりました。
生涯にわたり多くの猫や少女、自画像をモチーフとし、その作品からは対象への深い愛情と、人間を見つめる温かい眼差しが感じられます。おかっぱ頭に丸眼鏡、ちょび髭という個性的な風貌も彼のトレードマークで、そのユニークな存在感もまた人気を博しました。
波乱に満ちた生涯を送り、第二次世界大戦中には戦争画も手掛け、戦後は日本画壇からの批判を受け、フランスに帰化しました。しかし、故国を離れてもなお、東洋と西洋の美を融合させるという彼の芸術への探求心は衰えることなく、晩年には宗教画も制作。その多様な作品は今日でも高く評価され、世界中の美術館に所蔵されています。国境を越え、時代を超えて愛される普遍的な美を追求し続けた画家、それが藤田嗣治の魅力です。
 
●お問合せ先:美術画廊直通 086-231-7523(受付時間:午前10時~午後7時30分)
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