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可能性を拓くフロントランナー 人をつなぎ、 地域をつなぎ、 未来への夢をつなぐ

鈴村実咲
始まりはギフトサロンのリニューアル

2014年の春、私は本社総務から岡山本店ギフトサロンへの異動辞令を受けました。ミッションはギフトサロンのリニューアル。天満屋会員様向けのVIPラウンジの新設がその主たる内容でした。そして、その年の10月、国の免税制度が変更されます。ギフトサロンのリニューアルと免税制度の変更との間には一見何のつながりもなさそうに思えるでしょう。ところがギフトセンターは外国のお客様が店内でお買い物された際の免税手続き窓口の業務も担っていたのです。ちょうど「爆買い」という言葉が聞かれるようになり始めた頃。「これからは地方百貨店でも外国人のお客様が増える」と考えた私は、その対応も視野に入れたリニューアルにプランを書き換えました。 そうして12月にギフトサロンのリニューアルを果たして迎えた2015年、全国百貨店協会の外国人観光客誘致委員会の委員としてその会合に参加した私は、4月にまた新たな免税制度の改訂がなされるという情報を耳にしました。内容は、それまで一法人内で完結しなければならなかった免税手続きが、委託契約を結べば法人が違っても一括手続きができるようになるというもの。つまり従来は天満屋だけで完結しなければならなかった免税手続きが、表町商店街の他の店なども当社と委託契約を結ぶことで、一括で手続きできるようになるというのです。免税対象となるのは購入金額1万円以上。商店街の一店舗で、一人のお客様が1万円以上の買い物をするということはなかなかありません。でもそれが一括処理できるとなると、商店街の契約店での買い物と天満屋での買い物を合算できますから、個店でも「爆買い」の恩恵を受けるチャンスが一気に拡大することになるのです。
天満屋が本社・本店を置く表町エリアには「ミンナ表町」という共同販促組織があります。ご近所の商業施設どうしで協力してお客様を呼び込もうという思いを共有する仲間の集まりです。私はさっそくそのメンバーに声をかけて話をまとめ、リニューアルしたばかりのギフトサロンに一括免税カウンターをオープンさせました。3月に免税制度が追加改訂されるという話を聞いてから約2ヶ月。一気呵成に進めたのは「全国初」を狙ったからです。最初にやれば、免税制度改定で外国人観光客を誘致したいと考えている観光庁がPRしてくれるという約束を取り付けていましたから。1番と2番じゃ注目度は雲泥の差ですからね。

 

「そこにしかない何か」を探す、創る

さて、一括免税カウンターはオープンしました。ところが、その準備をしながら、私たちははたと気が付きました。「外国人がわざわざ買いにきてくれるような魅力的な品揃えがない」と。岡山にはデニムや備前焼、帆布や藍染め、フルーツなどアピールできる資源があります。でも天満屋にも商店街にもデニムを専門で扱う店はなかった。備前焼も美術画廊やギフトコーナーには置いていたけど大した品揃えはない…。小売店として本質的な課題を突き付けられたのです。 インバウンドのお客様は、「そこにしかない何か」を求めて来られます。そしてそれは日本人のお客様でも変わらないんじゃないか。昔は、東京まで行くのは大変でしたから、地方百貨店の価値は「地方に居ながら全国のいいもの有名なものが手に入る」という点にありました。ところが今はリアル店舗に求められるものは大きく変化しています。初めて来店されたお客様が「ここにしかない魅力的なモノに出会えた」と思っていただける品揃えと目利きこそが重要なんじゃないか。そこからさらに「ここにしかないもの」を磨き上げていけば、海外も国内も関係なく喜んでいただけるんじゃないかと考えるようになって、もっと掘り下げていこうということになったんです。 一括免税カウンターをつくったら、今度は商品をどうするか…話は思いがけなく広がり、転がり続けます。